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​教育再生のカギは、高校生たちによる殺し合いだった。

 2022年。教育の衰退と学校現場の荒廃を嘆いた時の政府により、新たな教育政策が試験的に施行された。それはMurder Challenge Program。高校生が完全な殺人事件を計画し、実行し、捜査し、裁くものだった。

 イギリス人の両親を持ち、生まれながら日本で暮らす少女エマ・オールドマンが通う赤崎高校もMCPの試験校に選ばれていた。そんなある日、彼女は体育館のトレーニングルームで、器具に頭をつぶされて死んでいる生徒の遺体を発見してしまう。
 脳裏へ浮かぶのは四月の出来事。昔からの親友が殺された第一の事件のことだった。高校生に殺人事件の捜査など無理な相談で、当然現場は紛糾。事態は混迷を極めていく。その時だった。

「あーはっはっはっは! 相変わらずバカみたいな推理を大声でご苦労なことだ!」
 突如響く高笑い。声の主は車椅子に乗ってふんぞり返る謎の先輩寒月縁だった。彼女は事件を解決して見せるといい、捜査にエマを引きずり込んでしまうが……。

 「これだから○○は」と言われてきた人々へ送る本格青春ミステリ、到来。

​Before Season

​「これだから○○は」と言われてきた人々へ送る

本格青春ミステリ!?

 これは『車椅子探偵とデスゲームな高校生活』の習作。

 20XX年、政府は様々な弊害を生み出し続けたゆとり教育の終了を宣言。それと同時に青少年の自主性を涵養する計画“MCP”を開始した。
 それはMurder Challenge Program……完全犯罪の計画と実行を促す狂気のプロジェクトだった。

 エマ・オールドマンと寒月縁の初邂逅はこうだったかもしれない。

 要はあれです。ジャンプの連載前の読み切り版みたいなやつです。

​※本作には長編版の重大なネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

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